いけばなブログ

お勉強の記録です

中研特別科立花①

中研特別科立花①

木草の縁を意識した直真立花

木物の真 若松真

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三枚大葉のかっこいい使い方。前にくる葉の葉脈と、カーブを合わせるようにする。

イブキはこんなに小さく使うんですか!とついつい聞いてしまいましたが、この場合大葉を含めた胴なので大葉のボリュームにもよりイブキの量は変わったりすると教えていただきました。なんとなく立花入門カリキュラムのイブキの胴だけを考えていたので、作品によって扱い方が異なるということがわかりました。どうしても余裕がなくて役枝ごとの仕上がりにしか気がつかないのですが、全体のバランスをみて役枝の扱い方、ボリューム感見せ方など臨機応変に立てることが大切だと思いました。

 

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流枝は14番ロング焼き針金をUで当てて、ビニールテープで往復。角度は90度に後ろから前へ振る。松葉はすべて寝かせる。

 

花材

真:若松

副:ヒノキ

副下:サツキバイ

見越:サツキバイ

正真・正真あしらい:芍薬

請:なつはぜ

控枝:なつはぜ

流枝:五葉松

請内・胴内・胴脇:芍薬

大葉:琵琶

前置:いぼた

色切り:かなめ

後囲:若松

木留:タマシダ

草留:なでしこ

中研特別科自由花①

中研特別科

自由花① 各自の発想に基づいて制作。

今回の実技の時間に指定されたことは特にありませんが、各自テーマを設定して制作するという授業でした。決めたテーマを紙に書いて机上に置いて制作するようにと先生からの指示があったため、私は今回の作品は「小鳥のアスレチック」というテーマを設定して制作しました。

というのも、去年から我が家で文鳥を飼い始めました。文鳥というのはジャワ島やハワイで野鳥として生息しているため、温暖な気候で生きている鳥です。なので、南国調の色合いと花材の雰囲気を意識して取り合わせてみました。

今回かなり細口の花器なので、花留めの工夫をどうしようかと思っていたのですが、先生から伝授していただいた方法で水持ちばっちり、安定して留めることができて、細口の変形花器でも花にあまり無理をさせることなく完成しました。茎に長く白針金を当てて、花器の底に当たった針金によって留まっています。ある程度全体の構成が決まっていればいけやすく、花にも優しい方法です。中で針金同士が絡み合うので、かなりがっちり留まるため、途中で色々変えようとすると難しいのですが。。。

花展などでの見せ方も教えていただきました。この作品をベースにバージョンアップしたものなどをいつか披露できるといいです。

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花材

ヤマシダ

オンシジューム

アルストロメリア

ヘリコニア

立花新風体

5月8日

立花新風体のお稽古でした。

ケムリソウが咲いてきたので喜んで持っていったらいけてるうちにだんだんと水が下がる...スイシューつけても復活しない...。早く取りすぎたことが原因のようです。葉っぱは元気なのですがけむりの部分はどんどん柔らかくなっていく。もっとカサカサしてから収穫するほうが良いみたい。

沖縄シャガの花が珍しいと思って持っていきましたが生けてる間にしぼんでくる。一日花のようです。可愛いけど儚いお花です。

作品のメモ

立花とは、時間と空間を一瓶の上にあらわすもの。

空間は、上段の花材を大きく使って、その中で生きた空間、生きていない空間を見極め、どのように扱うか。生きた空間の中の魅せ方。

時間としては、花材の質感。正風体では木草の分類。同じ花材でも苔がついていたり、色が変わっていることで時間の経過を感じる。

 

立花とは、相対の世界。大きな世界(上段)を際立たせる小さな世界(下段、水際)。特に水際付近では同じような色ばかり用いてもぼやけてしまう。美しさが際立たない。色の濃淡、質感(艶感など)の違い、花材そのものの性質や使い方を対比させて調和させていく…。

 

前回の中研で立花新風体に撃沈し、また一から教えていただきました。水際のヒューケラ、それに似た色でウーリーブッシュなどを用いて新緑の感じでキレイダナーなんてぼんやりしていたら、本当に作品がぼんやりしたものになっていました。先生にイブキやヒバを入れていただいて、色の濃淡がはっきりして水際がしまりました。

線のものを二枚使うにも印象の違いが。特にヤブランは、上が長く下が短いとゆったりとした感じに、逆だと締まった印象に。慣れた使い方ばかりではなく色々と挑戦してみないといけないです。

立花新風体、難しい・・・!

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花材

・ケムリソウ

・ユウギリソウ

シモツケソウ

・タテシマフトイ

・沖縄シャガ

・ニューサイラン

・ニゲラ

・ゴールデンスティック

・斑入りヤブラン

・木の皮

サルビア(濃い色の正真のようなものが良い)

・ヒューケラ

・ベゴニア

・イブキ

・ヒノキ

 

中研専B生花⑥生花新風体

専B最後の生花は生花新風体でした。

チューリップ、ユーカリ、連翹でいけました。

クラスの手直しの中で印象に残ったこととして、生花として水際をとるために、用いた花の付き葉ではなく違う茎と葉だけを使ったりするけれどそれはあくまでお稽古の手法なのでやめてくださいと先生が教えてくださいました。

先生が理論も含めて手直しで色々と解説してくださりわかりやすかったです。色彩的に、視覚的にそれぞれの組み合わせや配置がどのように効果的にはたらくのか、面に線を重ねた際に葉の模様にまで気を配ることなど、これが感覚として身につけばもっとサクサクいけられるのだろうなと思いました。

私の作品では連翹の高さを直していただきました。レンギョウの枝分かれの部分を水際に用いることで作品に弾みがうまれました。生花新風体では根締めとは言わないし、水際は一番手前でなくてもいい。写真ではなかなか伝わらないかもしれませんが、この水際の手直しをしていただいただけで作品に弾み、動きが出て、印象が変わりました。生花新風体の明るさ、鋭さ、際立ちを追及していかなければならないようです。

いけるまえに飾る場所、環境などのテーマを決めておいてといわれたので、私はお洋服屋さんのショーウインドウにと思ったのですが、なんだか今回はまた失敗に終わったようでしたがびの多い時間でした。もっといろんな取り合わせや配置に取り組んでいきたいです。

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花材

チューリップ

ユーカリ

連翹

中研専B立花⑤⑥立花新風体

立花新風体

初めの私の組み合わせ

レンギョウストレリチアストレリチアに合わせてアンスリウムの葉

手直しの際の結果・・・

レンギョウアンスリウムは◎ アンスリウムに合うものとして、ストレリチア→ポピーに変えていただきました。

私の大きな間違いが空間をしめるために大きな葉を脇役的に使っておこう・・と思い買ってみたアンスリウムの葉でしたが、上段の役者にふさわしい存在感でした。

実技の時には余裕がなく、上段の世界観をあらわすための花材の取り合わせもちぐはぐ・・・もっと余裕をもって花材美をみつめ、作品全体を見ることができるようになりたいです。

今思えば最初の取り合わせ配置構成は全然よくないということもわかります。

問題は下段、水際です。いくら作品集、本を見て取り合わせを頭の中に入れていたとしても、それを実際にいけることができなかった・・・練習不足だと痛感しました。これからの自分の課題です。花材の取り合わせはそれっぽくても、窮屈に詰め込んだように配置していけてしまい、葉や花の整理もぼんやりした感じ、風の通らないような水際でした。

花一輪、葉一枚に気をつけて水際をととのえるようにと教えていただきました。

アンスリウムで空間をしめるように使っていただきましたが、しゃれ板の方がよく合うだろうとのことでした。

ゴールデンスティックの処理も教えていただきました。なるべく中心にピタッとくっつくように扱います。

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 花材

レンギョウ

アンスリウム

ポピー

クリスマスローズ

シャガ

キキョウラン

ムスカリ

ウーリーブッシュ

ゴールデンスティック

スキミア

リューココリネ

 

中研専B自由花⑥自作花器、生活雑器を用いた自由花

自作の花器、生活雑器を用いた自由花がテーマでした。

クラスの皆さんそれぞれに色んな器を用意されていました。

私はセリアのティッシュ詰め替えボトルを用意してみました。しかし講義中の「100均を多用する傾向にあって、安いのはいいけど安っぽいのは・・・」という先生の一言で花器に工夫しなければと思い華道社さんへ・・・カラーワイヤーの「自由自在」と、パールビーズのリボンを購入して、花器を装飾しました。作品として仕上げる上で「いけばなには夢が必要」という先生の言葉を忘れないようにしたいです。

今回のテーマで大切なことが花留めの工夫でした。私はちょうど大きさの合う紅茶の缶にオアシスを入れました。皆さんの用意された花留めを見て勉強しました。ヘアゴムや貝殻、針金などなど。

今回の私の自由花の気を付けるべきポイントは、

茎が重ならないようにすること。スネークアリウムを横にださないようにすること。先生からの手直しの際に教えていただいて、いけているときには気が付かなかったことですが、茎の面白さをいかして構成する中で茎の色のグラデーションも楽しめる作品に仕上がったようです。

また、デザインに寄りすぎないようにと指導していただきました。全体的にマットにまとめようと試みましたが、先生からは「葉がない・・・」とのことでライムポトスを追加。ライムポトスの艶がみずみずしさ、生命感を感じさせます。この感覚が「いけばな」としての自由花に必要なことだと教えていただきました。

かなり高さのある作品になりましたが、立花くらいの大きさに収まればいいようです。(中作くらいの大きさという前提)

花材の扱いとして、ミモザはふわふわのままにするのは難しいよと教えていただきました。雑誌の作品は撮影用に直前に挿しているのかもしれません。丁寧に扱ったつもりですが難しかったです。

先生が「スネークアリウムのお友達みたいでいいよ」と言ってくださったゴールデンスティックが可愛いです。

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花材

ポピー

スネークアリウム

レースフラワー

スチールグラス

ゴールデンスティック

ミモザ

ライムポトス

ブルースター

ホワイトスター

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花器

ティッシュ詰め替えボトル(セリア)

自由自在 パールビーズリボン(日本華道社)

中研専B立花④「今日的な立花正風体」

先生が色々な誇張省略パターンを紹介してくださいました。その中でも副の誇張をテーマに配置構成しました。先生曰く、垂れる副の誇張の場合、請は気負う動きがあるといいですねとのことでした。垂れたり広がらない動きが好ましいかなと思ってアンスリウムを起こすような姿に扱いました。(副の花材や動きにもよります)

大まかな3つのポイントで動きを考えてとのアドバイスもありました。私の場合、副,真,請に気を付けて構成しました。

副はおおらかに前方にむかって動くレンギョウ、対して真から請にかけては緊張感を持たせています。真は動き少なく、真の動きに合わせて見越しは遠くに見せずやや直立に立てました。

どうしてもすべての役枝にあしらいを足したくなりますが、上段に二本ずつ使っているので控のドラセナは1枚にして余白を見せましょうと、手直しでアドバイスいただきました。数少なく効果的に。余白の美しさ”を大切にすることが自分の中で課題となりました。

「今日的」というテーマがあるので胴にも色々と合わせてみたくなりますが、外側が色鮮やかなので胴,前置は基本通り、地味にして締めることに。

自分の中で今日的な立花正風体で気になるのが「片遣い」でした。どこまでよくて、どこまでだめなの?左右に使う方がまとまるんじゃないか?と思っていたのですが、強調したいところの世界観を大切にするためにも方遣いは有効だというお話を聞いて、なるほど奥が深い・・・(._.)

誇張省略を会得し正風体という型の中で草木のありのままの美しさを生かすことができれば素敵です。

クラスの皆さんそれぞれに誇張省略する箇所が違っていて勉強になりました。見越を前方にはたらかせる場合その奥に座を置く方がいいというのも勉強になりました。

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真:レースフラワー オクロレウカ

副:れんぎょう

請:アンスリウム

控:ドラセナ

流枝:オクロレウカ

見越:ゴールデンスティック

正真,請内,胴内:ヘリコニア

胴:シャガ メリー

前置:なるこゆり

留:タマシダ(木)フリージア(草)